スクラムマスターがスクラムチームを立ち上げる時に意識すること

スクラムマスターがスクラムチームを立ち上げる時に意識すること

スクラムマスターはスクラムチームの立ち上げ時から関わりますが、立ち上げ時に意識することをまとめました。

スクラムチームが意識的に伸ばすべきスキル

タスク管理と時間管理能力の育成

仕事に取り組むと必ずタスクと時間が関連し、タスクを完了するためにどれほどの時間が掛かるのか予測してから取り掛かることがほとんどです。

タスクを完了することが出来なければ先にすすめることができず、スケジュールの遅延など様々な範囲に影響が出始めます。

そこでタスクを解消するために調査を行ったり技術検証などに取り組みますが、楽しくなってくるとどうしても没頭してしまいがちです。

このときに意識したいのは、どれだけの時間をかけるべきか見積もることです。

タスクを解決するための調査・検証なので、時間を使いすぎてしまえば解決するために必要となる時間も少なくなってしまいます。

影響が出始めると言い訳をしたくなりますが、まずは取り組んだことにどれだけ時間が掛かっているのかを分析し調査・検証方法の改善を行いましょう。

※ 中途半端な調査結果をだしてしまうとスクラムチーム全体に迷惑がかかる可能性もあるため注意が必要です。

スクラムではどのように取り組めばよいのか?

どのように取り組むのがよいのか?

スクラムにはスウォーミングという問題が発生したときにチーム全員で取り掛かり問題を解決する手法があります。

例えば、調査を1時間ほど行ったが調査結果に納得が得られなかったり自信がなかった場合、どういったところに問題を感じているのか明確にし開発チームのメンバーの第三者視点を入れることで確実性を高めていきます。

この考え方を組み込んだ開発手法としてモブプログラミングやペアプログラミングといった手法が挙げられます。

未熟なスクラムチームにはスウォーミングに積極的に取り組むべきか?

最初からスウォーミングに取り組むと良いのか?

課題が明確になる前からスウォーミングに取り組んでもいいのではないか、という考えもあると思いますが、タスク管理・時間管理方法がわからない初学者や未経験の方がいる中で最初から取り組むことは非常に危険だと考えます。

危険だと考える主なポイントは周りにいる練達なメンバーから意見がもらえることでどこに課題があったのかがわかりづらくなることと、タスク管理を他のメンバーに依存(または無意識な移譲)してしまう可能性があります。

このような事態に陥ってしまうと主体的・自律的なメンバーの育成が出来なくなり自己組織化されたチームから遠ざかってしまいます。

スクラムチームでは適度な責任を追うことで成長する

適度な責任を負う(負わせる)

タスクを解決しなければならない、いつまでに終わらせなければならない、という意識を芽生えさせるために適度な責任をもたせることが重要になります。

責任範囲は経験などの差によって大小を変えてあげるなど、適切な範囲で責任をもたせましょう。

責任は極力負いたくないのは誰しもが同じですが、責任を分散(または代わりに負ってくれる)できるよう、経験の浅い方は経験のあるメンバーがフォローするなど、周りのメンバーが積極的にフォローできる環境づくりを意識しましょう。

スクラムチームは段階的にできることを増やしていく

明確なものから抽象的なものへ段階を上げていく

時間管理とタスク管理は仕事において基本中の基本ですが、これらを育成することはとても難しく長期的に教育していく必要があります。

そこで、時間管理とタスク管理を段階的に任せる仕事の範囲を広げていきます。

例えばWebアプリケーション開発における教育例を書き出すと

  • 課題(またはタスク)管理表を運用し完了・未完了の管理を任せる
  • 軽度な改修タスクを任せる(文言修正や色変更など、影響範囲が限定的なもの)
  • レイアウト構成を明示しレイアウトの設計・実装を任せる
  • 実装したレイアウトの設計を含めたコンポーネント化を任せる(MVCのVにとして組み込んでもらう、など)
  • リクエスト処理(MVCのC)の設計・実装を任せる
  • ロジックの設計・実装を任せる
  • アプリケーション内で完結する1機能の設計から実装までを任せる

といった形で時間のかからない(または取り組むことが明確な)ものから徐々に抽象度が高く影響範囲大きいものへと任せるタスクの範囲を広げていくことで、時間管理意識とタスク管理意識の教育をしつつ、開発への自信をつけてもらえるような流れを組みます。

※ 育成対象となる方のキャリアに合わせたうえで取り組み、教育担当がいる場合などはこれに限ることはありません。

スクラムチームが成長するには

スクラムチームが継続的に成長するには

先に上げた時間管理、タスク管理を育成し常に完了させる意識を持つことで最低限の秩序を作りチームが自律し、主体性を持って仕事に取り組める環境を作ります。

また、仕事への自信を持ってもらうことで仕事に意欲的になり自分自身のスキル育成に励む環境を自然と作り上げることができます。

意識を芽生えさせるためにはどうやって学習し成長するかを決める必要がありますが、スクラムマスターはアイディアやアドバイスなどの具体的な意見は出しません。

促し(コーチング)をもとにスクラムチームの全員が気づき、意識し取り組める環境づくりを行います。

スクラムチームを立ち上げるときに意識することのまとめ

まとめ

スクラムチーム立ち上げ初期はスクラムチームの課題解決を図ると共に個々人が楽しく仕事に取り組み成長し、ビジネスコミットを生み出せる環境を作る事から始めていきます。

そのための取り組みとして

  • 時間管理とタスク管理能力の向上・意識付けをはたらきかける
  • 責任範囲の明確化
  • 仕事に対する自信を養う

を意識してスクラムチームの育成または個々人の意識改革が起こるよう働きかけることを常に意識しています。

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