リモートワークで地方に移住する際のメリット・デメリットを解説

リモートワークで地方に移住する際のメリット・デメリットを解説

新型コロナウイルスの影響により、在宅で仕事をするリモートワークという働き方が急速に広まっています。

内閣府が6月に発表した調査によると、「テレワークを経験した」と答えた人は全国で34.6%、東京23区で55%で、このうち9割が「今後もテレワークを利用したい」と回答しました。この結果について調査を発表した西村経済再生担当大臣は、コロナ対策はもちろん、テレワークの浸透が地方創生や少子化対策にもつながるとみて「後戻りすることなく進めていく」と強調しており、今後も広がっていくことが予想されます。

リモートワークの長期化・定着が決定的になってくると気になるのが、住居に関する問題です。コロナ禍以降、自宅で過ごす時間が長くなったことで、家具や家電の購入が増えていることが話題となりました。しかし、さらにリモートワークが普及することで仕事をする場所が自由になると、職場近くの都心に住んで職住近接をはかる必要すらなくなります。逆に、都心の狭い部屋は仕事にも向かず、家賃も高いので、リモートワーク時代には適合していないとまで言えるかもしれません。実際に、郊外や地方への移住を検討し始めた方もいるでしょう。

そこで今回はリモートワークを機に都会からの移住を考えている方に向けて、メリット・デメリットを解説していきます。

リモートワークに伴う移住は多くの人が検討、人気は郊外・地方

リモートワークを受けて、人々の住まいに対する意識は大きく変化しているようです。

リクルート住まいカンパニーが関東近郊に在住する20~64歳の男女を対象に、2019年11月に実施した調査によると、「テレワークをきっかけに引っ越しを検討、もしくは実施したことがあるか」という質問に対して、全体の53%の人が引越しを実施・検討・希望していると回答しています。また、同調査ではテレワークをきっかけに自宅の環境整備と引越しの両方を実施した人に対してリモートワーク導入前後の生活満足度の変化も聞いており、実際に満足度の向上が見られたとの結果も出ています。

さらに、大東建託が全国の20~60代の男女を対象に2020年6月に実施した調査でも、「コロナをきっかけに引っ越しを考えている」と回答したリモートワーカーは全体の24.4%を占めました。こちらは全国の人を対象としており、「コロナをきっかけに」という条件もついているので上記のアンケートよりは数字が低く出ていますが、それでも多くの人が引っ越しを希望していることが分かります。こちらの調査では、引っ越しを考えている人に希望の引越し先も聞いていて、それによると希望の引越し先として「郊外・地方」を選んだ人は「都心」を選んだ人の2倍近くいるという結果も出ました。

リモートワークに伴う郊外・地方移住のメリット

やはり働く場所が自由になれば、できるだけ快適な環境で生活したいもの。郊外や地方へ移住することは十分に選択肢として入ってくるでしょう。

しかし、そうは言っても、生活環境を変えることには大きな決断を伴います。本当に移住を進めていいのか検討するため、メリットとデメリットを比較してみましょう。

まずはリモートワークに伴う郊外・地方移住のメリットを紹介していきます。

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ノイズや誘惑が少ない

まず、都心を離れると雑音が入りにくくなります。

郊外・地方には都心と比べると遊ぶところが少なく、仕事に集中できる環境があります。また、もともと住んでいた場所を離れることで既存の人間関係のしがらみから抜け出すことができるので、人付き合いとしての飲み会やアポイントメントに出向く必要もありません。

さらに、人と会うことが減ると、他人と比較して不安な気持ちになることが少なくなります。都市部以外では技術に関する勉強会などが少ないだけ刺激も減りますが、逆にそのような場に赴くと、いわゆる最新の技術やトレンドを追う必要があるように感じて、不安な気持ちになることも頻繁に起きます。それが自分の目標ややりたいことに貢献する技術であれば問題ないですが、周囲が学んでいるからという理由でなんとなく手を出してしまって、結果的に本来やるべき仕事に集中できないという事態も起きかねません。

このように、遊びの誘惑や、既存の人間関係のしがらみ、最新の技術トレンドを追うべきという風潮から解放される点が、移住をする大きなメリットとなります。

住居コストが安い

郊外や地方は住居コストが安いという点も魅力です。

都会と地方を比べた時に、物価にそこまで大きな差はなく、家賃は安いものの、自動車の維持費などがあるために、総合的な生活コストは大して変わらないという言説があります。このこと自体は当てはまるケースもあるかもしれませんが、少なくとも住居コストは安くなっているため、広い家に住むことができる点は大きな差になっていると言えるでしょう。

間取りが広くなると、ワークスペースにも十分な面積を割くことができるようになります。大型のデスクやモニターなどを使って、快適に仕事ができるようになるでしょう。都心のリモートワーク環境下では、個室を用意することすら難しく、特に家族などの同居人がいると仕事に集中しづらいという事態も発生しがちですが、そのような心配はありません。

趣味に打ち込める

移住先では趣味に打ち込めるようにもなります。特にサーフィンや釣り、ゴルフ、キャンプ、トレッキングなどのアウトドア系の趣味は、リモートワークによる移住との相性がいいでしょう。

都会にいると、週末に多くの時間と多額の交通費をかけて現場まで出向く必要がありました。しかし、地方都市に住んでいれば、自動車でそれほど時間をかけずに趣味を楽しむことができます。週末まで待たずとも、仕事の前後でカジュアルに趣味を満喫できるようになるでしょう。また、騒音を心配する必要が減るので、楽器の演奏やペットの飼育にも向いています。

支援制度を利用できる

地方への移住に関しては、国や自治体、企業による支援制度が利用できるケースもあるので、その場合には移住コストを安く抑えられる点もメリットです。

政府は2021年度から、テレワークで東京の仕事を続けつつ地方に移住した人に最大100万円を交付し、地方でIT関連の事業を立ち上げた場合は最大300万円を交付すると、日経新聞が報じました。これは以前から存在していた、首都圏から移住して地方で就職・起業する場合の支援制度をアップデートしたもので、地方での就職だけでなく、新たに東京の仕事を地方で続ける人も対象になるとされています。また、地方では「リゾートテレワーク」や「移住 & テレワーク支援制度」として移住に力を入れている自治体があり、そういった施策を活用して地方に移住することも浸透し始めています。

さらに、移住の支援制度を導入している企業もあります。これは企業ごとに支援内容や利用条件が異なるので、自身が所属する企業の制度を確認する必要がありますが、リモートワークの普及に伴って導入企業が増えるものと思われるので、可能であれば利用するとよいでしょう。

なお、メンバーズエッジカンパニーも例外ではなく、入社後に移住したい社員を応援する移住支援制度が用意されています。

制度概要は下記の通りで、入社1年以上の全社員が日本全国どこでも移住可、移住時に10万円を支給されるという内容になっています。

・入社後に自分の意思で移住ができる

・移住先は日本全国どこでもOK

・移住支援金は一律10万円

・入社から1年以上たった社員は全員利用OK

関連記事:移住したい社員を応援する制度をつくりました!

リモートワークに伴う地方移住のデメリットと対策

次に、リモートワークに伴う郊外・地方移住のデメリットとその対策を見ていきましょう。

利便性

都心と比較すると、郊外や地方は生活における利便性に劣る部分があります。

例えば、地方では都市部のように交通インフラが整っていません。主な移動手段は車であるため、自動車の運転ができない、慣れていないという人は不便に感じるでしょう。居住地域によっては、スーパーやコンビニ、病院、子供の学校などの生活に必要な店舗・施設が近くにないこともあるかもしれません。このあたりは、引越し前にそれぞれの位置関係を把握しておくなどの確認が重要になります。

また、これは日常生活だけでなく、仕事に支障を与えてくることもあるかもしれません。地方では書店が少なく、置いてある技術書の数や内容が充実していないことが多いです。もちろんインターネット経由で購入することはできますが、実際に店舗に出向いて内容を確認したり、目的外の本に出会ったりすることはできないでしょう。

さらにセミナーや勉強会の出席もなかなかできない、もしくは高速バスや新幹線を使って移動する必要があるので一日がかりの行事になってしまうなどの苦労があります。勉強会の内容はもちろんのこと、その現場での対面の情報交換の機会などを逃してしまうことも難点の一つです。これらは移住の利点とのトレードオフなので、それを前提に考えるべきでしょう。

近所付き合い・地域性の違い

地域性の違いについても、都市部との違いに慣れない方がいるかもしれません。都市部間の引っ越しでも同様ですが、第一印象と実際に住んでから受ける印象は異なります。特に食事などを含めた普段の生活の様子や近所付き合いの慣習、気候の変化などは観光や一日だけの訪問では分かりにくいものなので注意が必要でしょう。

移住先には、ウィークリーマンションや民泊などを利用して一定期間居住してみたり、複数回訪問するなどして、できるだけ理解を深められるように対策を講じる必要があります。

リモートワークそのものの難しさ

最後に、リモートワーク自体がボトルネックとなる可能性についても考慮しておかなくてはなりません。

社内のリモートワークをする体制が十分でない場合や、一緒に仕事をするメンバーがリモートワークに慣れていない場合、情報伝達などの面で齟齬が発生し、業務に支障をきたすことがあります。また、リモートだとサボるのではないかと思われる不安から、成果を出すために働きすぎてしまうこともあるでしょう。

特にチームで働く仕事は人間関係が重要になるので、一時的に同じオフィスで働く、定期的に飲み会などで交流するなど、信頼を築くための方法を工夫する必要があります。

リモートワークに伴う移住での難しさ、特にコミュニケーション面での困難については、弊社社員がフルリモートワーカーとして鹿児島に移住した際の体験談として以下の記事にもまとめられています。合わせてこちらもご参照ください。

関連記事:フルリモート初心者が語る、鹿児島Uターンのリアル

まとめ

リモートワークに伴う都会からの移住のメリット・デメリットを紹介してきました。

急速なリモートワークの普及を背景に、暮らし方や働き方についての考え方も大きく変わってきています。自身に最適なライフワークバランスの実現のためにも、ひとつの選択肢として地方移住を検討してみてください。

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